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【サイドストーリー】メイン#2のディッキアさん目線。翡翠洞攻略編前日譚

水無月みと

作者の水無月みと(@MinazukiMito)です。新話投稿したらTwitterでお知らせするのでフォローしてください。

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ちょっとしたお手本

今日はぶっちゃけ暇だ。

来週、ギルドのチームメンバーと一緒に関西で発見された新しいダンジョンに潜ってみることになっているが、今は斥侯班からの報告待ち。それが上がってくるまでは大して準備すらできない。

副業的に学校の教師なんてのもやってるが、先2週間分の授業は既に録画済。アーカイブに上がっているから、生徒たちは自分で好きな時間に勝手に見るだろう。授業ライブで生徒からの質問を受け付けながらやることもあるけど、それは持ち回りのノルマ以外はやってもやらなくても自由。一昨日やったばっかだしなぁ。しかもこの時間帯は視聴する生徒の集まりも悪い。

そんなわけで、とりあえずGーsideに来てフィールドのお散歩中だ。

<おい、ケンシの奴がCall送ってきやがったぞ>

『あ?あいつ斥侯班の手伝い行くっつって大阪だろ。なんかあったか』

<俺が知るか。さっさと出てやれ>

『へいへい』

口の悪いアシスタントAI”オスカー”に返事をして、ケンシと話を始める。

『よおリーダー』

『よお。なんかあったか?』

『あったっつーか、思いっきり専門外の壁にぶち当たってな。ホシガキに邪魔扱いされたんで一旦引き上げてきたんだ』

『あー・・・。頭使う系か』

『そうだけどそこで察されると腹立つな』

『何年の付き合いだと思ってんだ。お前の壁っつったらまずそれ以外ねーだろ』

『貶すなよ』

『褒めてんだよ』

実際こいつは頭使うのは苦手だが、それ以外で躓くようなことはほとんどない。強いし人望もある。ホシガキがこいつに対して当たりが強いのは学生時代からだ。もはやお約束みたいなもんだろう。

『で?要は暇電で訳か』

『まーな。どうせならVアバでそっち行くかと思ってよ。今どうだ?』

『丁度良くこっちも散歩中だ。ポータル置いとくから来いよ』

『おう。すぐ行くわ』

通話を終了し、適当な場所にポータルを設置する。生身では使えないが、Vアバに限ってはテレポートが出来るアイテムだ。

設置が終わるとすぐにポータルが光り、ケンシがとんでくる。

「よお。どこだここ?」

「シューンの南側あたりだ」

「ド田舎じゃねえか。散歩とか言ってガッツリ狩りやってんのかよ」

「俺が本気でのんびり景色なんか楽しむわけないだろ。誰か同行者がいるならともかく」

「いやまあ、そうだけどさ・・・。その”誰か”は結構散歩とか好きなんじゃねーの?」

「誘われるなら行くしそれなりに楽しむが、自発的にやるもんじゃねえな、俺の中では」

「あっそう」

聞いたくせに大して興味もなさそうに話を切り上げ、近くに寄ってきていたモンスターに目を向ける。

ケンシはVアバなので、今はお得意の”ヘカトンケイル”にログインしているようだ。基本ログイン中のゲームに関係ないモブと遭遇しても無視される。更に言えばソロ活動中なら視界に入ることもない。コンタクトを通したAR技術の応用で、コンタクト装着者の視界から消されるのである。

別ゲームのモブが見えるときは、近くにいるプレイヤーが別ゲームにログイン中の場合だ。今ケンシに”ヘカケ”と関係ないモブが見えているのは、俺が”unknown”にログイン中だからだ。

「グルルルゥァ!!」

唸り声をあげて俺に突っ込んで来た狼モンスターを銃弾一発で仕留める。確かこいつは、あのグリに登場するダークウルフだったか。魔法が主体のゲームで魔法耐性が高いっつー、プレイヤーからしたらこの上なく腹立つ存在だ。

「こいつ、魔法には強いのに物理には弱いんだよな」

ケンシも知っていたのか若干呆れている。ケンシはunknownのためにあのグリやってるようなプレイヤーだからな。魔法は使えるがあまり詳しくなかったりする。

「まあそれは置いといて、お前がいるんだったらシーザインの方まで移動しないか?さっき城下町で聞いたんだが、あの近くでデイリーイベントエリアが発生してるらしい」

「へえ?なんで行かなかったんだよ」

「イベントエリアって敵多いだろ。流石にソロじゃキツいだろうと思ってな」

「あー、unknownじゃ尚更か。全ゲームの敵に襲われるもんな。了解、行こう。ちょっと遠いし空からトばすか」

「だな」

シーザインは現在位置からすると、県内を西から東に横断するような場所にある。まあ、縦に長い県だから縦断するよりはましだが。

方針が決まったのでとっとと移動を開始し、30分強で目的地に到着した。

***

「ん?」

イベントエリアで適当にうろつきながら狩りをしていると、「ズズン」という地響きが聞こえてきた。間違いなく他のプレイヤーの戦闘音だろう。すぐ近くというわけでもないが、移動の方向次第では接触もあり得る距離だ。

ケンシも聞こえていたようで、上空に飛んで周囲を見回している。かと思ったらすぐに戻ってきた。相当目立つのか?

「通り2つ分くらい先だな。道がいちいち広いからめちゃくちゃ近いって程でもないけど。ちょっとしか見えなかったが、相手してるパーティーは完全に逃げに走ってる」

「あー・・・。実力に合わないハズレを引いたのか。そいつら災難だな。敵はどんなんだ?」

「ヘカケで見たことあるやつだな。多分ランクBくらいの機械巨兵だ」

「へー。ランクBで逃げてるってことは、プレイヤーの方もそんな強くないか」

「まあ、あくまで一瞬見ただけの判断だけどな。どうする?助けに入るか?」

「そいつら次第だな。とりあえず近く行ってみよう」

全滅すると面倒なペナルティが発生するわけだが、だからといって他のプレイヤーに手を貸してもらうのを良しとしない奴もいる。ゲームだから実際死ぬわけでもなし。本人たちが放っといてくれというなら放置する。

「なあ、あれお前んとこの生徒じゃねえの?」

「だな。しかしあの逃げ方はなかなか・・・、酷いな」

なんというか、チームワークも何もあったもんじゃないな。4人で逃げてんだから攪乱するなりすりゃあいいのに。飛んでる2人はほぼ野次馬だな。この絵面は逃げてるというよりスパルタ特訓か?ミサイルだのビームだのが飛んでくる中で特訓なんて、コンプラ的にアウトだな。

「ディキ、今絶対思考脱線してるだろ」

「わかるか友よ。これが現実逃避ってやつだ」

「なんつーかホシガキもそうだけどよ、頭の回転早い奴って何で真面目な事考えてたはずなのに脱線していくわけ?あと何で逃避してんのかわかんねえ」

「両方まとめて答えると、ツッコミどころが多すぎるせいだ。あとあの奇人と一緒にすんな」

「いい加減付き合い長いとお前らを現実に引き戻すタイミングもつかめるようになってきたわ」

「それ裏を返すと如何にお前らが俺の心の中で突っ込まれてるかって話になるの気付いてるか?」

俺が釘をさすと、「うっ」と言って黙った。ぶっちゃけこいつとウチのギルドマスターに関しては、「なんでそうなる」と言いたくなるような行動が割と多い。まあ、不快なもんではないから良いが。あと、ホシガキも色々おかしいがこっちは割と不快だ。

「とりあえず後追うぞ。すぐ割り込める距離まで行って声掛けよう。飛んでる2人が暇そうだからな、多少話す余裕くらいはあるだろ」

おせっかい

結論から言うと間に合わなかった。もうあとこのビルを回り込めば接触できるというタイミングで、地上を逃げ回っていた1人がついに脱落したのだ。ビルを突き破って出てきたので正直びっくりしたが、まあ話は出来たんだから結果オーライだろう。

「よーお。お疲れさん」

俺はこいつの登場に内心でびっくりしてたわけだが、こいつのびっくりはその比ではなかったらしい。まあ状況考えれば当然だが。

油でも注してやろうかと言いたくなる挙動でこっちを振り返り、引き攣ったまま硬直していた顔面が驚愕に変わる。

「さ、笹てぃ!?」

「ディッキアだ。アカ名で呼べちゃんと」

「あ、すんません」

まあ実際、知り合いしかいない場面でリアルの名前呼んでも大して問題はないんだが。こういうのは普段から慣れておかないと、ふとした時にうっかり口から出てしまう。そういうトラブルは実際あるし、気を付けるに越したことはない。

「先生飲酒運転ですか?」

「あほか。ただの炭酸水だ」

俺が持っていた瓶を見て何を勘違いしたのか、場違いな質問をぶっこんできた。お前他人の水分補給なんか気にしてる場合か?

「それより良いのか?お前のパーティー絶賛戦闘中だったろ」

流石にケンシも同じ考えだったらしく、未だ戦闘音が響く方向を指さしながら目の前の生徒”ダイスケ”に訊ねる。

「だって、俺さっきビル突っ込んで死んじゃったんっすもん。イオリが蘇生アイテム持ってるらしいけど戻ってきてくれる様子ないし。セーブポイントもこのエリアの外なんで、すぐ復帰は無理っすね」

若干拗ねたような、それでいてさして気にしていなさそうな調子で答える。あぁ、これは完全に諦めてるな。

「あれ、ケンシさんVアバですか?」

「おう、本体は今大阪でな。他のギルメンのとこに行ってんだわ」

「流石大手のギルドは活動が全国規模っすね」

さっきの衝撃からは完全に立ち直っているのか、かなり肩の力は抜けているようだ。これなら少し助言してみるか。

「それにしても、お前ら地下デビューしてまだ1ヶ月ちょいだろ?それにしてはかなり動けてるな」

「いやぁ、ようやく筋肉痛の地獄から解放されつつあるんすけどね。今回みたいなハードなのが来るとしんどいっす」

「ハハッ!漏れなく全員が通る道だな」

地下Gーsideのサービス開始当初が思い出される。あの頃、酷い筋肉痛で動きのぎこちない大人がそこかしこに居たもんだ。俺もその一員だったわけだが。

「ところでケンシさんがVアバってことは、今日は”unknown”じゃないんすね?」

「おう、”ヘカトンケイル”にログイン中だ」

あくまで”ケンシの事”にしか答えていないが、こいつらの遊び方におせっかいしたい俺としては黙っておく。程よく情報は絞ってやらないと、こいつらの楽しみを奪うことになるからな。

「ヘカトンケイルならあのクソ兵攻撃できそうっすね。配信やるんすか?」

「お前それ自分のパーティー全滅するの確定したと思ってる奴の発言だぞ」

「いや普通に無理っすよ。”あのグリ”で鍛えた俺とアリスの魔法も大して効かなかったし、”ヘカケ”で鍛えたイオリが飛び回ってあちこち攻撃してみたけど弱点っぽいのも見当たらなかったし。終いには”アレウス”でステータス上げまくったカラス丸の全力物理攻撃でも6%しかHP削れねーし。単純に実力不足ですね。引き離せもしねえし逃げ切るのも絶望っす」

やっぱりか。

「・・・その話聞く限りだと、お前ら個別に攻撃しただけなんじゃねえか?」

「え?」

「何のためにunknownやってんだよ。それじゃ単に別タイトルのプレイヤーが集まってきただけになってんじゃねえか」

「どういう意味っすか?」

キョトンと見つめてくるが、さてどこまで話すのが適当か。多分今、こいつは自分の頭で俺の言った意味を考えてる最中だろう。話振っといてなんだが、自分で考えてるならあまり言わない方が良い。

「あー、ちょっと待てディキ。その辺自分で探るのもunknownの醍醐味だろ」

ナイスだケンシ!付き合い長いこいつの事だ、わかってて助け舟を出してくれたんだろう。ありがたく乗っからせてもらう。

「まあ、そうか。だったらこれ以上は言わない方が良いか?聞きたいなら話すがどうする?」

「・・・いや、いいです。つまりは普通のゲームみたいに考えんなって事っすよね。それが分かっただけでも十分っす。また今度試してみます」

良い答えだ。先生もうちょっと応援したくなってきたぞ。

「また今度か。なんなら今からアレ相手に試して来たら良いじゃねえか」

言いつつダイスケを指さして、オスカーに指示する。

『蘇生のペンダント使用』

蘇生アイテムはレアだ。来週のダンジョンアタックのために温存しときたいところではあるが、どうせこれは俺が個人的に確保してたやつだし良いだろ。それに立地的にあのダンジョンはそんなに難易度も高くないだろうしな。

「あざっす!流石トッププレイヤーは太っ腹っすね!」

遠慮なくアイテムの使用を受け入れ、嬉しそうに顔を輝かせる。

「まあな。何なら俺だけでも協力しようか?せっかく生徒が頑張ってることだしな」

実際はログイン先のゲームが違おうとケンシも参加できるんだが。

「いや、そんな事したら貢献度全部持ってかれちゃうじゃないっすか!俺らが全滅したら譲りますよ!」

そう言うと思った。

「蘇生ありがとうございました!玉砕しに行ってきます!!」

「はははッ!!行ってこい。俺らも近くで見てるから、終わったら交代してやるよ」

「頑張れよ」

走り出した背中を見送り、俺たちも顛末を見届けるために後を追った。

本質

「やっぱあいつら、まだまだ解ってねーなぁ」

生徒たちの戦いっぷりを眺めながら、ケンシが呟いた。

「まあ、あのヒントだとそういう考え方になるか。ミスリードになっちまったかな」

”別タイトルのプレイヤーが集まっただけ”と言ってしまったからか、複数タイトルのスキルを平行して使用している。が、正直本質はそこではない。

「何みみっちい事気にしてんだ。あれ以外にどんな言い方があるんだよ。他の言い方じゃ、それこそ”言い過ぎ”になっちまうだろ。あいつら全滅したら譲ってくれるって言うし、なら俺たちで実戦見せてやれば十分じゃねえか。見て分かるかは知らねーけど」

「お前らしいな。まあ、確かにそうだ」

”見て分かるか”か。正直あの機械巨兵は俺たちからすれば格下だし、分かるほどのもんは見せてやれないかもしれない。でもそういう”エンタメ”として映像で見るよりは、実際に生で戦闘を見る方が伝わりやすいのは間違いないだろう。

「あ、負けた」

ストンプ一発で吹き飛ぶ生徒たちのHP。まあしょうがない。

「んじゃあ行くか」

オスカーを通じてダイスケに連絡を取り、機械巨兵の進行方向へと移動する。

正面に陣取って少し様子を窺っていると、敵を挟んだ後方で生徒たちが道の端に避けてこっちを見つめているのが目に入った。

『こんなもんお前からしたら1人でも十分だろうが、一応お手本だからな。俺から行くわ』

『おう。ちゃんと俺にも参加させろよな』

戦闘が始まった時点で、味方同士の会話は全てCallで行うのが基本だ。周りがうるさくてもちゃんと声が届くから聞き違えがないし、これが対人戦だったら大声で情報伝達なんて馬鹿すぎる。余計な情報を与えることにもなりかねないからな。あいつらは普通に大声で頑張ってたようだが、その辺にも経験不足が駄々洩れだ。

声の調子からして、ケンシの奴はきっちり戦闘前にテンション上げているらしい。またあの子供が見たらギャン泣きする凶悪面になってることだろう。見なくても分かる。

どこを見るでもなくフラフラとしていた機械巨兵が、ようやく正面に陣取る俺たちに気付いたらしくこっちに体を向ける。こいつめっちゃ鈍いな。

戦闘開始のBGMが流れだしたのを合図に愛車のエンジンを噴かす。そのエンジン音がリズムになるようにブンブンと鳴らし、続いて銃撃。

生徒たちが気付いていなかったunknownの重要な要素。それはステータスでもスキルでもなく、”プレイヤーの感情”だ。

何でバフやデバフの使用が難しいのか。それは、Gーsideはゲームでありながら現実的な要素を取り入れなければならないからだ。これはゲームだという先入観がクソ程邪魔になる。だが公式にもちゃんと書いてある。”ここは第二の世界”だと。

だからバフもデバフも、”ステータスを強化するもの”というゲーマーなら当然の前提意識ではなく、”リアルの世界で普段以上のパフォーマンスを発揮するために必要なもの”という考え方が必要になるのだ。システム的な”強化”ではなく、”戦いに対するテンションを上げろ”が正解。

要するに、”士気を上げろ”という事。

エンジン音に加え、タイヤと地面の擦れるスキール音。それらがリズムになるように銃声を挟む。音ゲー”ハク”で鍛えたリズム感だ。せっかく良い感じの戦闘BGMを流してくれてることだしな。それに合わさるとよりテンションが上がる。

unknownは”繋ぎ”だ。本来Gーsideのゲームは、同じエリアにいようとも別タイトルのゲームにログインしているプレイヤーとはパーティーは組めないし、ログイン中のゲームの敵としか戦えないから共闘もできない。

しかしたった1人でもunknownのプレイヤーがいれば、その瞬間に全員別ゲームプレイヤーなんてパーティーだって編成できる。

現に今、ケンシがログイン中なのはヘカトンケイルだが、unknownログイン中の俺とパーティーを組んでいる。そして俺が仕掛けている”バフ”も、しっかりケンシに効いている。

『そろそろ行くぜ』

バチバチと静電気が弾けるような音が聞こえたかと思えば、直後に轟音と共に機械兵の左腕が肩ごと吹き飛んだ。

大ダメージを食らって一気にヘイトがケンシに向く。さっきの生徒たちとの戦闘でもそうだったが、ある程度ダメージが蓄積すると強攻撃が来るらしい。ケンシに向かってもの凄い量の弾幕が展開されている。ケンシはきっちり避けてる上に、反撃まで挟む余裕もあるようだから問題はないかもしれない、が。

「こっち向けコラ」

特殊弾を使用してタゲを取り返し、機械兵の攻撃を避けつつわずかに時間を稼ぐ。5秒もあれば十分だろう。

その間にケンシは上空へと距離をとっている。丁度機械兵の頭を挟んで俺と対角線の位置だ。

それを確認し、ウィリーの要領で前輪を持ち上げ、そのまま俺も空中へと駆ける。ケンシとのすれ違いざまに、タメも威力もでかい一発を食らわせてお終いだ。

『さて、終わったけどちゃんとお手本になったかね?』

『どうだろうな。そんな長い戦闘でもなかったし、これ見ただけで何か分かるかって言うと微妙かもな』

空中でケンシと合流し、興奮しながら拍手している生徒たちに視線を向ける。

『まあ俺たちが教えようが教えまいが、結局はあいつら次第だろ。強いプレイヤーっつってもそれこそ十人十色だ。できれば半端者にだけはなって欲しくないけどな』

今までGーsideで関わってきたプレイヤー達を思い浮かべながら、生徒たちの所へと降りて行った。

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